ハラ 【原】レベル7
約241,000人
日本姓氏語源辞典
神奈川県、東京都、長野県。続いて福岡県、愛知県、大阪府、埼玉県、兵庫県、島根県、岐阜県。ゲンは稀少。
①地形。原から。群馬県前橋市駒形町では草分けで江戸時代に居住したと伝える。鹿児島県日置市伊集院町古城に江戸時代にあった門割制度の原門から。門による明治新姓。鹿児島県の奄美群島の一字姓。鹿児島県大島郡知名町余多で1879年に記録あり。善隣。鳥取県日野郡日南町三栄に分布あり。
②合略。源の略。源のさんずい偏を略した語形。福島県伊達市保原町二井田では1190年(建久元年)に来住して略したと伝える。島根県安来市では1221年(承久3年)の承久の乱後に関東地方から来住して略したとの伝あり。長野県佐久市では1534年(天文3年)に略したと伝える。源参照。
③合略。藤原の略。島根県出雲市東林木町・西材木町では所領への攻撃を恥じて藤を略したと伝える。推定では戦国時代頃。藤原参照。
④合略。笹原の略。富山県高岡市での伝承。推定では江戸時代。笹原参照。
⑤合略。千葉原の略。長野県上伊那郡箕輪町中箕輪松島での伝承。推定では江戸時代。千葉原参照。
⑥合略。原田の略。福岡県福岡市博多区中洲、愛知県新城市日吉下畑での伝承。推定では戦国時代頃。原田参照。
⑦合略。八重原の略。香川県綾歌郡宇多津町では江戸時代に略したと伝える。八重原参照。
⑧合略。小笠原の略。岩手県二戸市石切所横長根での伝承。推定では江戸時代。小笠原参照。
⑨合略。福原の略。栃木県大田原市佐久山では江戸時代に略したと伝える。福原参照。
⑩合略。氏原の略。長野県松本市神林では氏原姓から改姓したと伝える。推定では江戸時代。氏原参照。
⑪合略。西原の略。熊本県八代市に江戸時代にあった。同地では福岡県南部(旧:筑後国)で戦国時代に西原姓だったと伝える。西原参照。
⑫合略。竹原の略。徳島県美馬市脇町拝原では江戸時代に竹原姓から改姓したと伝える。竹原参照。
⑬千葉県香取郡多古町染井の小字の原から発祥。平安時代に記録のある地名。
⑭静岡県掛川市細谷付近(旧:原)から発祥。平安時代に「幡羅」の表記で記録のある地名。
⑮福井県敦賀市原発祥。南北朝時代に記録のある地名。地名は江戸時代に「原村」と呼称した。青森県五所川原市新宮町での伝承。同地では福井県東部(旧:越前国)の原村からと伝える。
⑯長野県駒ヶ根市中沢原発祥。戦国時代に記録のある地名。宮城県仙台市青葉区川内が藩庁の仙台藩士に江戸時代にあった。同藩士の伝承。
⑳香川県観音寺市大野原町大野原発祥。江戸時代に記録のある地名。大野原の「原」を使用。岡山県倉敷市児島塩生では戦国時代に居住していた香川県の大野原からと伝える。
㉒大分県中津市耶馬溪町大字大野の小字の原から発祥。同地付近に分布あり。地名はハル。
㉓シナ(中国)系。神奈川県横浜市南区で2001年5月25日に帰化の記録あり。日本音はゲン、シナ音はユエン。
※長崎県諫早市付近(旧:高来郡)の原からと伝える。戦国時代・安土桃山時代・江戸時代に原城のあった長崎県南島原市南有馬町乙が比定地。
※後漢系。大阪府高槻市原発祥。鎌倉時代に記録のある地名。原首の氏姓があった。
※合略。原野の略。岡山県倉敷市で岡山県岡山市南区片岡から江戸時代に来住して原野姓を略した事例があった。原野参照。
※山梨県北杜市高根町村山西割では千葉県北部・茨城県南西部付近(旧:下総国)の小金原からと伝える。時代、位置不詳。
※山形県天童市荒谷原発祥。同地に江戸時代にあった。1623年(元和9年)に村形姓に改姓。村形参照。