イトウ 【伊藤】レベル7
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日本姓氏語源辞典
愛知県、東京都、北海道。続いて千葉県、神奈川県、三重県、静岡県、埼玉県、秋田県、岐阜県。
①三重県中部(旧:伊勢国)発祥。飛鳥時代に記録のある地名。地名は「伊世」とも表記した。「伊勢国の藤原氏」の意。同地から平安時代に称する。藤原参照。三重県桑名市地蔵、千葉県山武郡横芝光町尾垂、新潟県長岡市芹川町、宮城県登米市東和町米谷山崎、宮城県角田市藤田風呂では草分けと伝える。愛知県西尾市伊藤・伊藤町は経由地。江戸時代に記録のある地名。地名は開発者の伊藤氏の人名からと伝える。兵庫県神戸市中央区伊藤町は東京時代の政治家の伊藤博文にちなんで1899年に命名した地名。
②伊東の異形。新潟県村上市上山田では京都府京都市から南北朝時代に来住した伊東氏の後裔と伝える。宮崎県東臼杵郡門川町加草では宮崎県日向市日知屋の日知屋城で戦国時代に城主だった伊東祐邑に謀反の疑いがあったため改姓したと伝える。宮城県栗原市一迫真坂では明治新姓時に伊東姓から改姓したと伝える。山梨県都留市鹿留では静岡県伊東市で平安時代に藤原氏が称した伊東姓から改姓したと伝える。伊藤姓を称した時代は不詳。伊東は鎌倉時代に記録のある地名。栃木県矢板市片岡では静岡県東部(旧:伊豆国)の久津美で平安時代に藤原氏が称したとの伝あり。位置不詳。伊豆は飛鳥時代に記録のある地名。
③善隣。三重県伊賀市・名張市(旧:伊賀国)発祥。飛鳥時代に記録のある地名。江戸時代の伊賀屋の屋号による「伊」を使用した明治新姓。奈良県奈良市東之阪町での伝承。
④コリア(朝鮮・韓国)系。推定での比率は1%以下。事物。尹を含む「伊」に「藤」を追加。京都府京都市上京区で1956年11月9日に帰化の記録あり。本姓は尹。尹参照。他姓もあり。
⑤アイヌ系。推定での比率は1%以下。個人名。北海道白糠郡白糠町のイトカリが伊藤源次郎に改名。他に北海道岩内郡のイサアイノが伊藤猪之助に改名した事例があった。推定では1875年頃。
⑥事物。鹿児島県の奄美群島の一字姓である伊に「藤」を追加。鹿児島県大島郡喜界町坂嶺で伝承あり。推定では1953年の日本復帰時。伊参照。