フクダ 【福田】レベル7
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日本姓氏語源辞典
東京都、栃木県、大阪府。続いて埼玉県、兵庫県、神奈川県、福岡県、北海道、長崎県、山口県。
①地形。好字の「福」と田から。栃木県鹿沼市引田では茨城県猿島郡の福田村からとの伝あり。伝承からの推定では平安時代末期に称する。位置不詳。茨城県猿島郡五霞町大福田・小福田が比定地。大福田は戦国時代、小福田は江戸時代に記録のある地名。栃木県日光市土沢では草分けと伝える。山口県周南市須万では岡山県倉敷市で1183年(治承7年・寿永2年)にあった水島合戦後に岡山県西部(旧:備中国)の福田で隠遁して称したと伝える。備中国で鎌倉時代に福田荘の記録あり。位置不詳。福岡県小郡市力武では草分けで農業に従事していたと伝える。推定では江戸時代。江戸時代にあった門割制度の福田門から。門の位置の例。鹿児島県阿久根市西目、鹿児島県伊佐市菱刈下手、鹿児島県日置市伊集院町上神殿、鹿児島県日置市吹上町中之里、鹿児島県鹿児島市上谷口町、鹿児島県南九州市知覧町永里、鹿児島県姶良市蒲生町白男、鹿児島県肝属郡肝付町富山、鹿児島県肝属郡肝付町前田、宮崎県北諸県郡三股町蓼池。門による明治新姓。
※大阪府堺市中区福田は江戸時代に記録のある地名。地名は「符久田」、「府久田」とも表記した。同地に分布あり。
※佐賀県杵島郡白石町福田は江戸時代に記録のある地名。地名はフクタ。同地に分布あり。
※富山県滑川市安田は江戸時代に記録のある地名。同地では明治新姓と伝える。
②長崎県長崎市福田本町発祥。鎌倉時代に記録のある地名。長崎県大村市玖島が藩庁の大村藩士に江戸時代にあった。同藩士に伝承あり。
③石川県加賀市大聖寺上福田町・下福田発祥。鎌倉時代に記録のある地名。石川県能美市福島町で伝承あり。
⑤兵庫県加東市東実付近(旧:福田)から発祥。鎌倉時代に記録のある地名。
※兵庫県赤穂郡の矢野荘の福田は位置不詳。兵庫県相生市の矢野町が比定地。
⑥広島県福山市芦田町大字福田発祥。鎌倉時代に記録のある地名。
⑦長崎県諫早市福田町発祥。南北朝時代に記録のある地名。同地に分布あり。
⑧茨城県那珂市福田発祥。南北朝時代に記録のある地名。同地に分布あり。
⑨神奈川県大和市福田発祥。戦国時代に記録のある地名。同地に分布あり。
⑪青森県三戸郡南部町福田発祥。江戸時代に記録のある地名。同地に戦国時代にあった。
⑫創賜。好字の「福」から。鳥取県米子市の淀江町では生田姓から江戸時代に改姓したと伝える。同地では福本屋の屋号を使用していたとの伝もあり。推定では江戸時代。
⑬李氏朝鮮系。熊本県熊本市東区小山付近(旧:小山戸島)では1592年(文禄元年)から1593年(文禄2年)・1597年(慶長2年)から1598年(慶長3年)の文禄・慶長の役で来住した瓦工が称したと伝える。
⑭コリア(朝鮮・韓国)系。推定での比率は1%以下。神奈川県川崎市で1953年12月7日に帰化の記録あり。本姓は黄。黄参照。他姓もあり。