名字の由来、語源、分布

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在日通名大全

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研究・コリア系名字の指標、生野指数

大阪市生野区は在日コリアンが多い地域として有名である。そこで、コリア系名字の指標として「生野指数」を考案した。

大まかに、次のような予想をたてた。大阪市全体では名字の分布に偏りはないと仮定する。 一方、生野区には明らかに在日コリアンが多いため、生野区以外の大阪市と生野区で名字の分布を比較すると偏りがあり、その偏りは在日コリアンの偏在によるものと考える。

生野指数は次の式で求める：

f_i - p_i * (f_o - f_i) / (p_o - p_i)

= (f_i * p_o - p_i * f_o) / (p_o - p_i)

ただし：
p_o:大阪市全体の世帯数
p_i:生野区全体の世帯数
f_o:任意の名字の大阪市全体の世帯数
f_i:任意の名字の生野区全体の世帯数

この値は、ある名字の生野区以外の大阪市における比率から、生野区内での世帯数を推計した値に対して、実際の生野区内での世帯数がどれだけ多いかを示している。 これは、在日コリアンないしはコリア系日本人がどの名字を日常使っていることが多いかを示すものである。 ある名字に占める在日コリアンの割合を示すものでない点に注意。

生野指数が３以上の名字を、大きい順に並べると次の通りとなる。 民族名である「金」が多いのは当然として、「高山」が多く「新井」より上位にいくつか日本風の名字があることが興味深い。「高山」が多いことは、済州島に多い「高」に由来する名字が多いためと考えられ、済州島からの移住者が多いことを裏付けている。 「金城」は沖縄にも多い苗字であり沖縄からの移住者が多い大正区にも多いが、沖縄に最も多いはずの「比嘉」の生野指数がランク外であることから、生野区の「金城」はコリア由来であることが分かる。 分布地図を見ると視覚的に分かりやすい。

「高山」の大阪府における小地域別分布数
「金城」の大阪府における小地域別分布数

なお、生野区を大正区に置き換えると、大正指数というものを定義することが出来る。 これは沖縄からの移住者の名字を反映している。

大正指数のランキングを以下に示す。 「金城」が最も多く「比嘉」が意外に少ないが、これは沖縄県の中でも糸満市の名字ランキングに似ているように見える。