マエ 【前】5 日本姓氏語源辞典
①地形。前から。石川県能美市下ノ江町で伝承あり。鳥取県境港市竹内町では江戸時代に渋山姓の本家の前に分家して称したと伝える。渋山参照。三重県熊野市神川町柳谷に安土桃山時代にあった。三重県熊野市紀和町大河内では江戸時代に農業に従事していたと伝える。福井県南条郡南越前町河野では農業、漁業に従事していたと伝える。推定では江戸時代。広島県広島市佐伯区湯来町大字多田に江戸時代にあった。鹿児島県の奄美群島の一字姓。同地ではススメの発音もあり。鹿児島県大島郡和泊町和に分布あり。
※ハヤト系。鹿児島県西部(旧:薩摩国)に奈良時代に前公の氏姓があった。氏はサキ。
②岡山県東南部(旧:備前国)発祥。飛鳥時代に記録のある地名。地名はビゼン。島根県西部(旧:石見国)に戦国時代にいた多胡備前守正国の子が正国を姓として後裔が備前の「前」を使用したと伝える。多胡参照。
2020年 10月 5日 更新